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Luciano Berio, Sequenza [現代音楽2017]

フランス パリから離れて隣国のイタリアへ行くと、ルチアーノ・ベリオ(1925 - 2003)という著名な作曲家がいます。

ベリオ晩年の収穫はというと、プッチーニ最後のオペラ「トゥーランドット」の補筆完成版でしょうか。このオペラ本来はリューが自刃した箇所以降が未完で、生前親交のあった作曲家アルファーノによって補作された、カラフとトゥーランドット、二人の世界で能天気に締めくくるフィナーレがあるのですが、これを指揮者リッカルド・シャイーの委嘱を受けてベリオが新規に作り直したものです。(2002年のザルツブルク音楽祭がこのベリオ完成版の舞台お披露目となりました。日本での初演は2005年の藤沢市民オペラになります。)

 ドイツ カッセルのオペラハウスの予告編

 Turandot – Trailer (von Giacomo Puccini, Schlussduett und Finalszene von Luciano Berio)


あとクラシック音楽と関連のあるものとしては、ニューヨーク・フィルハーモニックの125周年記念として委嘱された「シンフォニア (Sinfonia, 1968-69)」が、マーラーの「復活」第3楽章をベースにしたコラージュ作品としてよく知られています。

 Berio - Sinfonia 3rd movement


もっと純粋な音楽としては、ライフワークとも言える一連のソロ器楽曲「セクエンツァ」が、さすがイタリア人「楽器にだって恋をするのさ」と"Amore"が感じられる聞き応えのある作品に仕上がっています。

その中から、女声のための Sequenza III の動画があったので紹介します。

 SEQUENZA III, Luciano Berio


何種類か全曲盤が出ているようですが、僕の手元に有るのは Sequenza XIV が書かれる以前にリリースされた、下の3枚組のCD。
 berio_sequenza.jpg
 ベリオ:セクエンツァ, アンサンブル・アンテルコンタンポラン


 --- The various Sequenza are as follows ---
    (Verses by Edoardo Sanguineti)

 Sequenza I - フルートのための (1958)
  そしてここに君の欲望は始まる、僕の欲望の錯乱が
  音楽は欲望の中の欲望だ

 Sequenza II - ハープのための (1963)
  僕は色彩のチェーンを聴いた、筋肉質で力強い
  僕は君の荒々しくゴツゴツしたノイズを感じた

 Sequenza III - 女声のための (1966)
  僕は君の言葉を欲した、そして慌てて、それらを壊そうとも
  そして僕は自身を壊そうと欲した、遂に、真から

 Sequenza IV - ピアノのための (1966)
  僕は君のたくさんの鏡から自身を引っ張り出そうとした
  僕は自身を変容させる、静脈、足
  僕は君の瞳に閉じ込められる

 Sequenza V - トロンボーンのための (1965)
  僕は君に言う、何故?何故? そして僕はピエロの皮肉な顔
  何故君は知りたいの? 何故僕が何故というのかを

 Sequenza VI - ヴィオラのための (1967)
  僕の気まぐれな激怒は、かつて君の青ざめた穏やかさだった
  僕の歌は、君の非常にゆっくりとした沈黙になるだろう

 Sequenza VII - オーボエのための (1969)
  君の横顔は僕の凶暴な景色の一つ、少し距離を置いて
  それは安っぽい偽物の愛の炎、死んでいる

 Sequenza VIIb - ソプラノ・サクソフォーンのための
   (adaptation by Claude Delangle in 1993)

 Sequenza VIII - ヴァイオリンのための (1976)
  君のために僕は、僕の声、言葉、母音を重ねる
  そして今や、僕は叫ぶ、君は僕の呼格だと

 Sequenza IXa - クラリネットのための (1980)
  君は不安定でかつ不動、僕の脆いフラクタル
  それは君、震えている僕の折れたフォルム

 Sequenza IXb - アルト・サクソフォーンのための (1981)
  僕の脆いフォルム、君は不安定でかつ不動
  それは君、震えている僕の折れたフラクタル

 Sequenza IXc - バス・クラリネットのための
  (adaptation by Rocco Parisi in 1998)

 Sequenza X - トランペット(C管) とピアノ共鳴のための (1984)
  僕の限界を描き、僕をエコーの中に、反響の中に留める
  長々と、何気なく、僕のための僕、僕のための君になる

 Sequenza XI - ギターのための (1987–88)
  僕は君を再び見出した、僕の不自然で幼稚なダンスもどき
  僕は君を円の中に囲った、そして僕は君を妨げ、混乱させる
  
 Sequenza XII - ファゴットのための (1995)
  僕は非常にゆっくり動く、君を全ての側面から見る
  小面を探検し、触れる、物思いにふけって
  僕は君をこっちへあっちへと向かせ、変化させる、震えながら
  僕は君を苦しめる、怯えながら

 Sequenza XIII - "Chanson" アコーディオンのための (1995)
  そうしてコードは僕たちを慰労し、優しく包み込む、普通はね
  破局を孕んで、僕たちの心に、けれど限定的であり続ける、根強くね

 Sequenza XIVa - チェロのための (2002)

 Sequenza XIVb - コントラバスのための
  (adaptation by Stefano Scodanibbio in 2004)



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