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楽園とペリ [建物シリーズ]

1810年、ドイツ東部のツヴィッカウで生まれたロベルト・シューマン。1828年、ライプツィヒ大学の法科に進む一方で、フリードリヒ・ヴィークに師事してピアニストを目指します。

・〜1839年 - ピアノ曲
 「蝶々」op.2,「謝肉祭」op.9,「幻想小曲集」op.12,「交響的練習曲」op.13,
 「子供の情景」op.15,「クライスレリアーナ」op.16,「幻想曲」op.17

・1840年 - 歌曲の年(9月12日、クララ・ヴィークと結婚)
 「リーダークライス」op.24 & 39,「ミルテの花」op.25,
 「女の愛と生涯」op.42,「詩人の恋」op.48

・1841年 - 交響曲の年
 交響曲第1番 op.38, ピアノと管弦楽のための幻想曲(後のピアノ協奏曲第1楽章),
 ニ短調交響曲(後の交響曲第4番、クララへの誕生日プレゼント)

・1842年 - 室内楽の年
 弦楽四重奏曲 op.41_1/2/3, ピアノ五重奏曲 op.44, ピアノ四重奏曲 op.47


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「楽園とペリ (Das Paradies und die Peri, op.50)」は、1843年に作曲されます。
Paradise_and_the_Peri.jpg
 Debut from "Paradise and the Peri" by Henri Fantin-Latour, 1894


原作は、エラスムス「愚神礼賛」に触発された「ユートピア」で知られる、トマス・モア(1478 - 1535)の詩集「ララ・ルーク」で、その中から「楽園とペリ」をシューマンが友人と共同でドイツ語に訳して台本化。エデンの園を追放されたペリ(妖精ペリ一族の女の子)が、再びエデンの門から迎い入れてもらうため、「天に最も相応しいギフト」を地上で探すというお話です。


第1部のギフトはインドから。暴君ガズナに立ち向かって死んだ、勇敢な若者の最期の血の一滴。--> 効かない

第2部のギフトはアフリカから。ペストに罹った恋人を抱きしめ、湖の畔で共に死んでいく乙女の愛の息吹。--> 効かない

第3部のギフトはシリアから。花咲くバラの中で祈りを捧げる少年、自分に対峙しても身じろぎもしないその姿に悔い改める罪深き男の涙。--> 開いた


開始位置を第25曲目に設定しています。全曲の終わりまで12分ほど。


 [歌詞リンク]
 第1部(第1〜9曲)
  http://www.damo-net.com/uebersetzung/schumann/op050/all01.htm
 第2部(第10〜17曲)
  http://www.damo-net.com/uebersetzung/schumann/op050/all02.htm
 第3部(第18〜26曲)
  http://www.damo-net.com/uebersetzung/schumann/op050/all03.htm


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Bilker Straße 15, Düsseldorf( www.schumann-portal.de )
 Schumann_Clara_Robert.jpg

GW時期のドイツ、デュッセルドルフから南へ向かう車窓を通り過ぎていく新緑は、日本の本州では見られない極々淡いタッチで、「美しい5月に」と歌う繊細なドイツ魂はこういう風景から生まれて来るのかと妙に納得していました。(ちなみにニ短調交響曲、ガーディナーの全集に初稿1841年と改訂稿1851年の両方が入っているけど、初稿の方が好きかもしれない)





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BANANA BiSH

まさかね... ツィートしたからって、今更無理でしょ...

 『BANANA FISH』がアニメ化 原作者・吉田秋生のコメントに期待ふくらむ






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大地の歌とブサキ寺院 [建物シリーズ]

フリッツ・ヴンダーリッヒの「Dunkel ist das Leben, ist der Tod (暗きは生、そして死も)」で首根っこをつかまれ、クリスタ・ルートヴィヒの「Ewig... ewig... (永遠に... 永遠に... )」でとどめを刺される。それは、オットー・クレンペラーの振った「大地の歌 (Das Lied von der Erde)」のこと。

マーラーのこの退廃音楽が中坊に厭世観を植え付けるのは容易いもので、その後はすっかりJonny Rotten化して"腐れて"いた野良犬を、拾ってくれたのが私立恵比寿中学の「穴空…夏だぜジョニー」でした。そんな訳で「美について」。




 "Von der Schönheit"
  "美について"(李白の詩「採蓮曲」による)

 Junge Mädchen pflücken Blumen,
  若い娘たちが花を摘んでいる
 Pflücken Lotosblumen an dem Uferrande.
  若耶渓のあたりで蓮の花を摘んでいる。
 Zwischen Büschen und Blättern sitzen sie,
  茂みや葉陰の中に座って
 Sammeln Blüten in den Schoß und rufen
  花々を膝上に集めて、大声で
 Sich einander Neckereien zu.
  互いにからかい合っている。

 Gold'ne Sonne webt um die Gestalten,
  金色の太陽が、その姿かたちを編んで
 Spiegelt sich im blanken Wasser wider,
  真っさらな水面に彼女たちを映している
 Sonne spiegelt ihre schlanken Glieder,
  太陽は映している、その細っそりとした手足
 Ihre süßen Augen wider,
  その甘い瞳を。
 Und der Zephir hebt mit Schmeichelkosen das Gewebe
  そして、そよ風がたおやかに織物を持ち上げる
 Ihrer Ärmel auf, führt den Zauber
  彼女たちの広袖を、それは魔法の手ほどき
 Ihrer Wohlgerüche durch die Luft.
  彼女たちの幸福な芳香が辺り一面に拡がる。

 O sieh, was tummeln sich für schöne Knaben
  ほら見て、美しい少年たちの騒々しいこと
 Dort an dem Uferrand auf mut'gen Rossen?
  水辺の辺りで豹変した馬に跨って。
 Weithin glänzend wie die Sonnenstrahlen;
  陽光のように輝きわたり
 Schon zwischen dem Geäst der grünen Weiden
  もう、緑の柳の枝の間を縫って
 Trabt das jungfrische Volk einher!
  若々しい仲間を連れて奔って来た!
 Das Roß des einen wiehert fröhlich auf
  少年の一人の馬が嬉しげにいななき
 Und scheut und saust dahin,
  そして飛び上がり、駆けてくる。
 Über Blumen, Gräser, wanken hin die Hufe,
  草花の上を、蹄で踏みつけ
 Sie zerstampfen jäh im Sturm die hingesunk'nen Blüten,
  倒れた花々を嵐のように掻き散らかす。
 Hei! Wie flattern im Taumel seine Mähnen,
  はあ!なんとそのたてがみが靡いていること
 Dampfen heiß die Nüstern!
  鼻息の熱いこと!

 Gold'ne Sonne webt um die Gestalten,
  金色の太陽が、その姿かたちを編んで
 Spiegelt sie im blanken Wasser wider.
  真っさらな水面に彼女たちを映している。
 Und die schönste von den Jungfrau'n sendet
  そして彼女たちの中でも一番の美少女が
 Lange Blicke ihm der Sehnsucht nach.
  彼に憧憬の眼差しをじっと注ぐ。
 Ihre stolze Haltung ist nur Verstellung.
  彼女の澄ました態度は見せかけ。
 In dem Funkeln ihrer großen Augen,
  そのつぶらな瞳の煌めきの中に
 In dem Dunkel ihres heißen Blicks
  そのあつい視線の暗がりの中に
 Schwingt klagend noch die Erregung ihres Herzens nach.
  彼女たちに生まれた鼓動が、なおも哀しく脈打っている。



で、何故かシャイーが録音していない「大地の歌」、信徒としては彷徨える訳ですが、ひとまずマゼール先生に仮住まいしています。雄弁なバイエルン放送交響楽団と、品のあるマイヤーの歌唱で、先生も上機嫌です。

mahler_lied_von_erde.jpg
 マーラー:大地の歌(1908)
  ベン・ヘップナー
  ヴァルトラウト・マイヤー
  ロリン・マゼール & バイエルン放送交響楽団

 1.地上の悲愁を詠える酒席の歌
 2.秋に独りいて淋しきもの
 3.青春について
 4.美しさについて
 5.春にありて酔えるもの
 6.告別


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「大地の歌」の歌詞はデッサウ生まれの詩人ベートゲの「中国の笛」によるもので、音楽とともに当時のエクゾティシズムを反映しているとのこと。

僕もそんな気分に誘われながら、横浜中華街では物足りなくなって、バリ島を訪れたことがあります。ビーチのあるヌサ・ドゥア地区と内陸のウブド地区に宿泊し、アグン山の中腹にあるブサキ寺院にも立ち寄って来ました。(アグン山、警戒レベルが最高位に引き上げられてから1か月。14万人が未だ避難生活と大変ですが)

ブサキ寺院はバリ・ヒンドゥー教の総本山で、破壊神シヴァ、繁栄神ヴィシュヌ、創造神ブラフマのヒンドゥー三大神が中心に祀られています。日常的に儀式が執り行われているそうなので、下のような光景に出くわすことも珍しくないのでしょう。

pura_besakih.jpg
 ( www.bali.com/temples-religious-sites.html )


ウブドでは、昼はアート作品を探したり、疲れたら屋外のベッドに横になって風にあたって、夜はレゴンダンスを鑑賞したりとか... 現地ガイドにレゴンを見に行くんだと言ったら、"Oh, girls dance"と笑っていました。

今更、ガムランを載せても... とは思いますが、一応リンクしておきます。

 Javanese Gamelan Ensemble - Pelog Barang - Singa Nebah


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そのガムラン音楽、フランスでは1889年のパリ万国博覧会(モニュメントとしてエッフェル塔が建築された)で紹介され、これに触発された有名作品としては、ドビュッシー「版画…塔, 1903」、ラヴェル「マ・メール・ロワ…パゴダの女王レドロネット, 1910」が挙げられています。

スティーブン・オズボーンの新譜にも「版画」が入っているので、気になる方は聴いてみてください。(但し、この味見クリップは「映像 第1集…水の反映」です)





また、現代曲では、クセナキス「エヴリアリ」、ケージ「マルセル・デュシャンのための音楽」が影響を指摘されていますが、確認されたい方の出口は こちら になります。

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Kaija Saariaho, L'Amour de loin [現代音楽2017]

ロシアと陸続きのフィンランドも多くの作曲家を生み出してしていますが、今年2017年は独立100周年ということで、最後はこの国で締めましょう。その作曲家たちの中からカイヤ・サーリアホ(1952 –)について。

出身地であるヘルシンキ、ドイツのフライブルクで勉強したのち、1980年、ダルムシュタットのサマーコースでスペクトル楽派のミュレイユ、グリゼイのコンサートに参加。それをきっかけに、1982年からはIRCAMでの作曲活動を開始し、コンピューターにアシストさせた作品を制作するようになります。

彼女が2000年に完成させたオペラ「L'Amour de loin (遥かな愛)」は、12世紀のトルバドゥール Jaufré Rudel が夢見る見知らぬ恋人を訪ねてフランス アキテーヌ(Blaye)から中東 レバノン(Tripoli)まで赴いたという伝説に基づくお話ですが、ザルツブルク音楽祭で初演されたのちも度々オペラハウスに取り上げられ、2016年にはMETでも上演されています。(サロネンが指揮したフィンランド国立オペラのDVDもあります。演出は初演時と同じピーター・セラーズ)


--- "L'Amour de loin" (2000) ---



このオペラの種とも言える15分ほどの作品「Lonh (1996)」もCDになっています。(タイトルはオック語で、"from afar"の意)

 saaroaho_gardens.jpg
 Saariaho - Private Gardens / Upshaw, Karttunen, et al


また、Jaufré Rudelの音楽も現存していて、聴くことができます。(6つの詩、内4つはメロディー付き)

 rudel_distant_love.jpg
 Distant Love -Songs of Rudel & Codax /Hillier, Lawrence-King


あとは、先のCDにも1曲収録されていますが、サーリアホのフルート作品は現代音楽のフルーティストの定番レパートリーになっているとのこと。(↓は、2013 Polar Music Prize授賞式での様子。もう一人の受賞者ユッスー・ンドゥールの姿も見えます。)

--- "NoaNoa" for flute & electronics (1992) ---



 fin
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わーすた 2ndアルバム リリース

今日は久々の晴れ。朝、ベランダに出ると、青空には綺麗なうろこ雲。霞の中に富士山がうっすらと浮かぶ風景は、正に「ワールド スタンダード」。

そう、今日は"わーすた"の2ndアルバム「パラドックス ワールド」のリリース日。僕のところにも、もう到着しています。

完全なるロックチューン「恋するにゃこたん」で始まる前半は、伸びのあるストレートで攻め、"イタリにゃイタリにゃ、ニイメウユ★"の呪文からの後半は、キレのある変化球で翻弄と、調子の良い時のダルビッシュのような仕上がりになっています。KAWAIIと言うよりはCool。


でも、オリコンデイリーでは17位ですか,,, まぁ、どうでもいい事。

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記事作成時のBGMは、何となくコレでした。

 dick_lee_orientalism.jpg
 Dick Lee "Orientalism (1991)"

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